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UbuntuDDE Remix 20.04 Beta: 美しいデスクトップ環境のUbuntu非公式フレーバーを試してみた。

UbuntuDDE Remix 20.04 Beta: 美しいデスクトップ環境のUbuntu非公式フレーバーを試してみた。

UbuntuDDE Remix 20.04 Beta: 美しいデスクトップ環境のUbuntu非公式フレーバーを試してみた。

Ubuntu の新しいリミックスフレーバーである UbuntuDDE が、2020年4月10日にリリースされていたので試してみることにした。

UbuntuDDE とはどんな OS ?

https://ubuntudde.com/

UbuntuDDE は、非常に美しいデスクトップ環境として人気の DDE (Deepin Desktop Environment) を備えた Ubuntu システムの Remix フレーバー。最初のリリースは、Ubuntu 20.04 LTS をベースにした UbuntuDDE Remix 20.04 で、UbuntuDDE コミュニティによってサポートされます。

より詳しい情報は▶https://ubuntudde.com/ubuntudde-beta-200410-release-note/

Deepin デスクトップ環境とはどんな DE (Desktop Environment)?

DDE は、中国の武漢を拠点とする Deepin Technology Co.、Ltd が開発・サポートをしている Ubuntu ベースの Linux ディストリビューション Deepin のために開発されたデスクトップ環境。

Deepin DE はもともとは GNOME 3.x からの派生デスクトップ環境。DDE 3.0 からはQt ベースで開発されているため、 KDE Plasma のウィンドウマネージャー用のパッチのセットである dde-kwin も使用している。

DDEについて▶https://www.deepin.org/en/dde/

UbuntuDDE の概要

UbuntuDDE をインストールするのに必要なスペックは?

プロジェクトサイトには記載がなかったため、ベースとなる Ubuntu の推奨システム要件を参照。

主なアプリケーション

UbuntuDDE についてのより詳しい情報は▶ https://ubuntudde.com/

UbuntuDDE 個人的な意見ですが、

透過処理やエフェクトが美しい「Effectモード」

Deepin もそうだったように UbuntuDDE はとにかく重さが気になる。

DDE には画面効果のリッチな「Effect モード」と、メモリ消費を抑えた「Normal モード」の2つのモードがある。特に Effect モードが重たい。

OS の見た目のこだわらないユーザーからしてみれば無用の長物なのかもしれないが、DDE の人気はそこにあると考える。

UbuntuDDE は画面のモードの他に、レイアウトにも「ファッションモード」と「ノーマルモード」の2つが用意されており、ファッションモードというのが Deepin 独自のレイアウトになっている。

ノーマルモードのレイアウト。

ファッションモードのレイアウト。

Deepin 自体は、App Store (2018年7月に削除された)で統計追跡サービスを使用したことで批判されていたこともあるが、その美学のためさまざまなレビューで広く賞賛されているのも事実。

「ディストリビューションを使うのは嫌だけど、デスクトップ環境使いたい」というユーザーも多かった結果が影響したのか、最近さまざまな Linux ディストリビューションで DDE を採用するものが増えているように思える。

デスクトップ環境はさまざまあるけれども、いずれも「Windows や macOS の劣化版」と言われがち。その中で DDE は両方の特徴を持ちながらも、どちらでもないデスクトップ環境を構築したと思っている。Linux 界隈ではスーパーヘビー級のデスクトップ環境だけれども独自の開発コンセプトが、多くのユーザーの支持を得たのだと思う。

ターミナルはどこ?

アプリケーション一覧からターミナル(端末・コンソール)が見つけられなかった。

何気なくウィンドウマネージャをいじっていた時に、右クリックしたところ「ターミナルで開く」の文字を発見。クリックしてみると無事にターミナルを起動させることができた。

意図的にアプリケーションに表示させないようしているのかな?

ほとんどの Linux ディストリビューションの場合、ターミナルは全面に出されているけれども、それが初心者ユーザーを身構えさせることになっているのかもしれない。

Windows のコマンドプロンプトにしろ、macOS のターミナルにしろ随分と控えめではある。そういうことなのかな?

GNOME 派生。

DDE も、もともとは GNOME 3 から派生したデスクトップ環境。Ubuntu フレーバーで GNOME 派生といえば、Ubuntu の GNOME はもちろん、Ubuntu Budgie、Ubuntu Kylin、Ubuntu MATE と、非公式で Cinnamon Remix が存在する。

Ubuntu Budgie
Ubuntu Kylin
Ubuntu MATE
Cinnamon Remix

どうでもいいことだけれども、UbuntuDDE のリリースを聞いたときに、 UKUI の Ubuntu Kylin と、Deepin の UbuntuDDE は中国カブりだなぁとは思った。

メモリ消費量。

DDE には画面効果のリッチな Effect モードと、メモリ消費を抑えた Normal モードの2つのモードがある。これらのメモリ消費がどれくらい違うかもテストしてみた。

メモリ消費のテストは VirtualBox にインストールしてテスト。

Host PC

() 内はライブ環境で動作させたときのものです。

Effect Mode

Normal Mode

何もしていない、まっさらな状態なので思いの外メモリ消費量は少なかった。もちろんメモリ消費量だけで、動作の重さは図りきれない。

おそらく別記事()で使ったマシンでは、また別の結果が出ることだろう。後で試してみる。

UbuntuDDE とほかの Ubuntu フレーバーとの違い。

UbuntuDDE は Cinnamon Remix と同様に、公式フレーバーではない。

公式と非公式の違いについてボクは詳細までわからない。どういった基準で公式になるのかもかからないが、その違いについては少し予想ができる。その違いは、運営資金やインフラ面だと思う。

特にインフラ面において、公式であれば世界規模のサーバーや回線などが使えるのが大きい。それすなわち、普及促進にもつながる。サーバーや回線を自前で用意している非公式フレーバーはそれだけで資金的に厳しくなってくる。安定的な開発を続けるためには、いち早く公式フレーバーとして認められる必要性があるのだと思われる。

Linux ディストリビューションの中では特に Ubuntu フレーバーは定期的なリリースを行っているので、そういった面で公式フレーバーの優位性が感じられる。

UbuntuDDE の残念な点と良い点

残念な点

良い点

UbuntuDDE のおすすめ度(5段階評価)

初心者向け度… ★★★★☆

Linux 初心者でも迷わず使えるかどうか。★が多いほどデスクトップ指向。

初期設定されているレイアウトは Windows よりのノーマルモードなので、Linux の独特なデスクトップ環境のレイアウトに慣れていないユーザーでも、直感的に使うことができる。もう一つ用意されてるファッションモードが Deepin 独自のレイアウトだけれども、こちらの方はちょっと使い方に迷うかも。なので★マイナス1。

日本語の環境… ★★★★★

日本語表示および日本語入力ができるかどうか。★が多いほど設定も簡単。

最近の Ubuntu 系のローカライズは完璧!英語の苦手な Linux 初心者でも安心して導入できる。

システム要件… ★☆☆☆☆

古いマシンでも快適に使うことができるかどうか。★が多いほど古いマシンでも使える。

Linux 界ではスーパーヘビー級。GNOME 3 派生のデスクトップはタダでさえ重たいのだけれど、DDE はさらに様々なエフェクトを用意しているので、ある程度のマシンスペックは必要。ノーマルモードでもそこそこ重たい。

総おすすめ度… ★★☆☆☆

全体的なおすすめ度。★が多いほどアナタに使ってみて欲しい Linux。

導入するにはもうちょっと様子を見てからのほうが良さそう。そもそもベータ版だしね。

UbuntuDDE に興味を持ったアナタは、下の URL を今すぐクリック!
ダウンロードする▶https://ubuntudde.com/download/

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