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CrowVision: DIY プロジェクトが加速するタッチモニター!

CrowVision: DIY プロジェクトが加速するタッチモニター!

CrowVision: DIY プロジェクトが加速するタッチモニター!

さて今回は、Elecrow 社の製品、CrowVision を紹介します。

これは 11.6 インチの IPS キャパシティブタッチスクリーンで、5点タッチ機能と上下左右 178° の視野角、 HD インターフェース、1366×768 ピクセルの解像度と複数のシステムに対応している製品です。一見すると他の製品と変わらないように見えるのですが…!

この記事では、CrowVision の詳細な特徴と、どのように役立つかを紹介します。

それでは、さっそく始めましょう!

CrowVision とは?の詳細な紹介

それでは、CrowVision の詳細な特徴について見ていきましょう。まず、このデバイスは 11.6 インチの IPS (In-Plane Switching) キャパシティブタッチスクリーンを備えています。

5点タッチ機能があるので、タッチ操作で複数の操作を同時に行うことが可能です。ゲームや複雑なアプリケーションを操作する際に便利ですね。

また、IPS パネルのため上下左右 178° の視野角を持ちます。どの角度から見ても明瞭な画像を楽しむことができます。

さらに HD インターフェースを備えているので、複数のシステムに対応します。さまざまなデバイスで使うことができます。

解像度は 1366×768 ピクセルの解像度があるので、鮮明で詳細な画像を表示することができます。

この解像度、少し前までビジネス向けのノートパソコンに多かった Full-WXGA 解像度ですね。

これらの特徴が組み合わさることで、CrowVision は非常に高品質で多機能なタッチスクリーンデバイスとなっています。

で、これだけなら他のモニターと大差ないのですが…

CrowVision の互換性

CrowVision のもう一つの大きな特徴は、後部のコラムです。

ここの部分が、コダシマがこの案件を受けた理由です。

このスライドする固定コラムは SBC のリーダー Raspberry Pi シリーズをはじめとして、LattePanda、NVIDIA Jerson Nano、Beaglebone、Orange Pi、Banana Pi などなど、多くの SBC を固定することができます。

これまで、Raspberry Pi シリーズを固定するものはあっても、このようにスライドし拡張性が高いものはありませんでした。

このスライド式コラムのおかげで、あなたが既に持っている SBC を CrowVision に接続して、すぐに使用することが可能です。

ってことで今回は、Raspberry Pi ではなく、ちょっとお蔵入りになりかけていた Libre Computer の Le Potato を、この CrowVision に接続してみます。

Libre Comuter Le Potate 仕様一覧

ModelAML-S905X-CC (Le Potato)
SoCAmlogic S905X
CPU4 ARM Cortex-A53 @ 1.512GHz with Cryptography Extension
GPU2G + 3P ARM Mali-450 @ 750MHz (OpenGL ES 1.1 / 2.0, OpenVG 1.1)
Video EngineAmlogic Video Engine 10
Video DecodersVP9 P2 4K60, H.265 MP10 @L5.1 4K60, H.264 HP @L5.1 4K30, JPEG / MJPEG
Video EncodersH.264 1080P60, JPEG
RAMUp to 2GB DDR3 SDRAM
USB Ports4 USB 2.0 Type A
Ethernet100 Mb Fast Ethernet
AV Jack3.5mm TRRS AV Jack
HDMIHDMI 2.0
Power InMicroUSB Power In
Card SlotMicroSD Card Slot
Storage InterfaceeMMC Interface
IRIR Receiver
ButtonU-Boot Button
Low Speed Header40 Pin (PWM, I2C, SPI, GPIO)
Audio HeadersI2S, ADC, SPDIF
UARTUART Header

ちなみに、この Le Potate は、GPIO のピン 11 と HDMI CEC が同じパッド(電子回路の接続点)を共有しているため、同時に使用することはできません。そのため、オンボードジャンパー(ハードウェア設定を変更するためのスイッチ)を使って、これらの機能のどちらを使用するかを選択する必要です。

※ジャンパーは電源付近にあります。

それよりも白い基盤がカッコいいですよね。

そして今回の OS は、ARM プロセッサ向けにカスタムされている Debian 系のディストリビューション Armbian を利用します。

https://www.armbian.com/

Armbian は、市販されている SBC の殆どに対応しているので、何かしらの SBC を持っているのであれば一度覗いて見ることをおすすめします。

ちなみに、先程の Libre Computer のサイトにも armbian へのリンクが貼られています。

CrowVision へは、縦位置でも取り付けられそうでしたが、電源からの USB ケーブルの取り回しの都合、メーカーでは以下のような横位置での設置を推奨していました。

確かに USB ケーブルがお互いの基盤を干渉してしまいます。Raspberry Pi サイズの SBC は横位置が正解ですね。

また、より小さな Raspberry Pi Zero も取り付けてみました。

このように、特に SBC との高い互換性は、CrowVision を非常に柔軟で多機能なデバイスにしています。

あなたのプロジェクトに最適な SBC を選んで、CrowVision と組み合わせることができます。

ちなみに Armbian では何も問題ありませんでしたが、Raspberry Pi というか Raspberry Pi OS では、画面が正しく表示されないことがあるようで、config.txt の調整が必要になるようです。

以下を参考にしてみてください。

# For more options and information see
# http://rpf.io/configtxt
# Some settings may impact device functionality. See link above for details

# uncomment if you get no picture on HDMI for a default "safe" mode
#hdmi_safe=1

# uncomment the following to adjust overscan. Use positive numbers if console
# goes off screen, and negative if there is too much border
#overscan_left=16
#overscan_right=16
#overscan_top=16
#overscan_bottom=16

# uncomment to force a console size. By default it will be display's size minus
# overscan.
#framebuffer_width=1280
#framebuffer_height=720

# uncomment if hdmi display is not detected and composite is being output
#hdmi_force_hotplug=1

# uncomment to force a specific HDMI mode (this will force VGA)
#hdmi_group=1
#hdmi_mode=1

# uncomment to force a HDMI mode rather than DVI. This can make audio work in
# DMT (computer monitor) modes
#hdmi_drive=2

# uncomment to increase signal to HDMI, if you have interference, blanking, or
# no display
#config_hdmi_boost=4

# uncomment for composite PAL
#sdtv_mode=2

#uncomment to overclock the arm. 700 MHz is the default.
#arm_freq=800

# Uncomment some or all of these to enable the optional hardware interfaces
#dtparam=i2c_arm=on
#dtparam=i2s=on
#dtparam=spi=on

# Uncomment this to enable infrared communication.
#dtoverlay=gpio-ir,gpio_pin=17
#dtoverlay=gpio-ir-tx,gpio_pin=18

# Additional overlays and parameters are documented /boot/overlays/README

# Enable audio (loads snd_bcm2835)
dtparam=audio=on

# Automatically load overlays for detected cameras
camera_auto_detect=1

# Automatically load overlays for detected DSI displays
display_auto_detect=1

# Enable DRM VC4 V3D driver
dtoverlay=vc4-fkms-v3d
max_framebuffers=2

# Disable compensation for displays with overscan
disable_overscan=1

[cm4]
# Enable host mode on the 2711 built-in XHCI USB controller.
# This line should be removed if the legacy DWC2 controller is required
# (e.g. for USB device mode) or if USB support is not required.
otg_mode=1

[all]

[pi4]
# Run as fast as firmware / board allows
arm_boost=1

[all]

CrowVision の用途

CrowVision の用途は非常に多岐にわたります。例えば、ゲームコンソールのスクリーンとして使用することができます。

また、工業制御のモニターとしても活用できます。その高解像度と広い視野角は、精密な操作を必要とする場面で非常に役立ちます。

スマートホーム制御のモニターとしても使用できます。家庭の各デバイスを一元管理するためのインターフェースとして、CrowVision はその役割を果たします。

さらに、コンピュータケースのセカンダリスクリーンとしても使用できます。これにより、メインのモニターとは別に、追加の情報を表示することができます。

これらの例は、CrowVision でできることの一部に過ぎません。その汎用性と拡張性は、あなたのニーズに合わせてカスタマイズすることを可能にします。

CrowVision の拡張性

CrowVision のもう一つの魅力的な特徴は、その拡張性です。例えば、3D プリンタで DIY したシェルを使用して、CrowVision を自分だけのユニークなデバイスにカスタマイズすることができます。

このように、あなたのスタイルやニーズに合わせて、CrowVision の外観を自由に変更することができます。

また、アクリルスタンドを使用して、CrowVision を立てることも可能です。

今回、手元にあるのはサンプル品のためアクリルスタンドは同梱されていませんでしたが、製品版では付属するようです。

これらのカスタマイズオプションは、CrowVision があなたのプロジェクトや環境に完全に適合するようにするためのものです。その拡張性は、あなたの創造力の限界を試すチャンスを提供します。

CrowVision の使用感

それでは、実際に CrowVision を使用してみた感想についてお話ししましょう。

まず、画面の明瞭さについてですが、その 1366×768 の解像度は非常に鮮明で、色の再現性も素晴らしいです。

次に、タッチの反応性ですが、5点タッチ機能は非常にスムーズで、タッチ操作が直感的に行えました。特に、複数の操作を同時に行う必要があるゲームをプレイする際などには、その反応性の良さが大いに役立つことでしょう。

そして、互換性の高さですが、今回試した SBC との互換性も全く問題なく、接続も簡単でした。あらゆるプロジェクトに対応することが可能というのもうなずけます。

全体的に、CrowVision はその性能と拡張性、そして互換性の高さから、非常に優れた製品だと感じました。

CrowVision のまとめ

それでは、今回の内容を簡単に振り返ってみましょう。CrowVision は 11.6 インチの IPS キャパシティブタッチスクリーンで、5 点タッチ機能、178° の視野角、HD インター フェース、1366×768 の解像度を備え、複数のシステムに対応しています。

さらに、多くのシングルボードコンピュータとの互換性と、その拡張性により、あなたのニーズに合わせてカスタマイズすることが可能です。

これらの特性が、CrowVision を非常に魅力的な選択肢にしています。あなたがテクノロジー愛好家であれば、この製品は間違いなくあなたのさまざまな欲求を満たすことでしょう。

クラウドファンディングで資金調達したこの製品、コダシマは特に背面のスライド式コラムに魅力を感じたのですが、そういった製品をたくさんの人が望んでいたと言うことですかね。

ということで、今回は高機能で互換性・拡張性の高いとても柔軟な 11.6 インチのタッチモニター  CrowVision を紹介いたしました。気になった方はぜひチェックしてみてください!

参考サイト

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