電動精密ドライバーを選ぶまで

このブログをご覧の方なら、コダシマがパソコンをいじるのが好きなのはご存知でしょう。中古はもちろん、ジャンクとか、時には新品ですら、気がつくとバラしますね。…とは言っても SSD 入れ替えたり、メモリ増設したりくらいなんですけれど。

でも、そんなふうに中古品とかでも、一手間かけるとちょっと愛着が湧いたり、いろいろとハードウェアや規格とかの参考にもなったりするんですよね。
しかしながら地味に「楽しい時間」を削ってくるのが、ネジなんですよ。
ものによりますが、PC によっては特殊なネジを使ってたり、小さかったり、固かったり、そしてやたらと数が多いのもあったりするんですよね。まぁ、それもそれで醍醐味のひとつと言ってしまうと、身も蓋もないのですが…。PC のネジって、いろいろと侮れないです。

以前、ドライバーなどの工具はホームセンターの安いやつをなんとなく使ってました。時としてネジの頭が合ってないのに、無理やり回そうとして何回舐めて潰したかわかりません…。
そんなある日、MacBook の調子がわるくなり、バラしたくなったんですが、 MacBook に使われているネジって、一般的なプラスとかじゃなく、ペンタローブと呼ばれる、五角形の星のような形をしたネジのため、それを外せるドライバーを買う必要がありました。

そこで Amazon で一番安い精密ドライバーセットを購入。それが思いのほかちゃんと使えて、「お、精密ドライバーってアリかも」って思ったのが沼の始まりです。そこから、握りやすいやつ、ビット数が多いやつ、見た目がカッコいいやつ…。
いろいろ買い始めて、なぜかダイソーのまで手を出して、コレクション化してきて…(笑)

でも、どれもあと一歩決め手にかけるんですよ。
そして、もう一つ。精密ドライバーの大体は、ネジを回しやすく設計されていますが、それでもネジの数が多いと、当然疲れてくるわけです。先日から折を見て職場の PC のストレージを交換しているのですが、ネジのめっちゃ多いモデルで、ネジを外してバラすだけで30分は使ってしまいます。
そんなタイミングで、Tillmulyaさんから電動精密ドライバーのレビューの依頼が来ました。

その時初めて気がつきました。「あー、電動って選択肢になかったなー」って。無意識に「電動」に対して、ちょっとハードルみたいなのがあって、「そこまでしなくてもいいでしょ」みたいな感じで、選択肢にありませんでした。なので、最初はちょっと迷いました。電動って今まで触ったこともありましたが「そこまでお金かける必要性あるか?」ってなかんじです。でもよく考えたら、すでに精密ドライバー何本買ってんだよって(笑)しかも、今までのも完全に満足してるわけじゃない。なにより、ネジが多いときは手も疲れるし、時間もかかります。
だったら、「電動って実際どうなの?」っていう自分の疑問に、ちゃんと向き合ってみるチャンスかもしれない。そう思って、この案件を受けることにしました。
Tillmulya 48-in-1 電動精密ドライバーセット

で、今回レビューするのがこちら。Tillmulyaの48-in-1 電動精密ドライバーセットです。
ご依頼をいただいて、実際に使ってみることになりましたが…。ブランドとしてはあまり聞き慣れないかもしれません。が、ざっくり情報を見て「これは…ちょっと気になるな」と思ったんですよね。
まず、ケース。コンパクトで、見た目もスタイリッシュ。デスクの引き出しにポンって入れておける感じが、いいですね。

中には48種類のビットが入ってて、スマホ、ノートPC、ゲーム機、メガネとか、もうなんでも対応できそうなラインナップ。
特に、先程も話題にあげた Apple の Pentalobe ビットも入っています。
最近はほとんど Mac とかをバラす機会はありませんが、このチャンネルをご覧になる方であれば、必要になる方は少なくないと思います。

ケースや本体は金属製で、若干ずっしりする感じがあります。ですが、本体のその重量感は良い感じで、サイズ的にも手にも馴染む大きさです。金属素材のためか、安っぽさはあんまり感じないですね。

それと、液晶ディスプレイがついてるのがちょっと驚きです。このディスプレイにはネジの回転状況や回転方向、バッテリー残量が一目でわかるようになっています。案外、こういうギミックってテンション上がります。
操作は、上のボタンで正回転、下で逆回転。めちゃくちゃシンプル。押しながら回すタイプで、ピンポイントの制御がしやすいです。
実際に使ってみた感想としては——
とにかくラク。
今まで、ひたすら必死に回していた作業が、ボタン1つでスーッと終わる感じ。

あと、マグネット式でビットがカチッとつくのもポイント高いです。交換が楽で、作業中にネジが落ちたりしないのも安心です。
で、地味に便利なのが、LEDライト。

そんなに必要なのかな?とも思っていたのですが使ってみると、特に奥まったネジを回すときに、あるとないとで見やすさが全然違います。
なかなか便利ですが、めちゃくちゃパワフルってわけじゃないところは若干注意が必要です。本体がコンパクトなので、大きめのネジだったり、硬く締まってしまったネジには向いてないですね。ですが逆に言えば、“精密作業に特化してる”と割り切りができると思います。
必要以上のトルクがかからないため、ガジェット修理とか、PC分解とか、そういう用途にはちょうどいいバランスですね。ネジを舐めて潰してしまったりするおそれが減ります。
価格帯で見ても、この仕様でこの値段なら、かなりアリなんじゃないかなと。特に、電動を初めて使ってみたい人には、ちょうどいいモデルだと思います。
今回のまとめ

今回、兎にも角にも、工具の良し悪しって、実際には「ちょっとしたストレスを減らしてくれる存在」なのかもしれないと思わされました。今回のTillmulyaのもそうです。
精密ドライバーって、電動になるだけで、作業のテンポが一気に変わります。回す時間が短くなるだけじゃなく、「ああ、もう面倒だな…」ってなる前に終わってくれる感じです。それが、地味にすごく大きい。
コダシマ自身、今回のこのレビューの依頼がなかったら、たぶんまだしばらく手動のドライバーで頑張ってたと思います。でも、こういうきっかけがあったからこそ、気づけたこともありますね。
「いつか電動買おうかな」と思ってる人、もしかしたら、その“いつか”って、今かもしれません。Tillmulyaのこのモデル、電動入門としてはちょうどいいバランスだと思います。もちろん、これがベストだとは限らないですけど、「精密作業のやりやすさ」を一度体験するには、ちょうどいい一本ではないかな?と感じました。
精密ドライバーに興味を持った方は、ぜひご自身の目でもチェックしてみてください。